30.11.2020

森林、木、気候

持続的に管理された森林は、原材料の無限の源です。成長中の木は空気中の二酸化炭素を貯蔵し、木材製品が寿命を終えるまで木の内部に二酸化炭素はとどまります。1㎥の木材が吸収する二酸化炭素はおよそ1トンにもなります。木材の利用は森林の再生を促します。成長中の森林は成長が終わった森林に比べると、多くの二酸化炭素を吸収します。

また、木材加工により気候変動を最小限に抑える効果も期待できます。木材製品の製造によって生じるエネルギーと天然資源の消費および二酸化炭素排出量は、他の原材料を使用する製造業に比べると少なくなっています。実際、挽き材やプレーナー加工材などの製造では、消費する以上のエネルギーを生み出します。木は成長するときに空気中の二酸化炭素を吸収して貯蔵します。環境に有害な原材料に代わって、木材を製造業に活用することが可能です。ライフサイクルの最後には、木材製品は化石燃料の代替燃料として再生可能エネルギーの製造にも利用できます。木を燃やしたときに放出される二酸化炭素の量は、成長期に木が吸収した量と同程度です。木材や木材製品には廃棄に関する問題問題もありません。

木材は再生可能な原材料です。フィンランドの持続的に管理された森林は、消費量を超える量の高品質の木材を生産しています。1年間の森林の成長量は1億700万㎥ほどで、そのうちの約半分が消費されています。環境に負担がかからない伐採量の上限は、約8,400万㎥です。