1.12.2020

木造建築の防火性

木材は可燃性であると同時に、防火性の高い建材です。火事の際、木材は1分間に1mmの速さで均一に焦げるので、火事の際の不可抵抗と倒壊の可能性は正確に予測することができます。そのため、他の建材に比べてスムーズな救助活動が可能になります。

木造建築では30、60、90、120分間の耐火時間を比較的簡単に実現できます。構造上必要な耐火時間は構造を保護するクラッディング(通常は石膏ボード)を使用したり、火事の際の焦げを考慮して木材の構造部分の寸法を決めることで確保できます。火事になると石膏ボードに吸収されている水分が蒸発し、火と反対側のボードの表面温度を低く保ち、木材の発火を防ぎます。構造部の空洞部分には不燃性の断熱材を使用することで、木材の構造部分を保護し、木材が焦げるスピードを遅くすることができます。

構造的な防火対策に加え、木造建築にはスプリンクラーを使った自動消火システムを設置することができます。木造建築用の最も一般的な消火システムは、高圧水ミストスプリンクラー(微細な霧)です。スプリンクラーが作動すると、水を噴射するのではなく霧を噴霧するので、効果的に火の勢いを抑えます。構造部はミストにより濡れます。水と違い、立体的に霧を噴霧するので、水が届かないテーブルの下の火も消火することができます。