30.11.2020
北欧のスプルースやマツの特性と利点
スプルース
木材の生物学的特性 | メリット |
幹に長い生き節がある。 | ほとんどの板やボードにも生き節がある。 |
生き節の色は周囲の木材と変わらない。 | 生き節のあるスプルースの挽き板の色は均一に白っぽい。 |
幹の死に節のある部分は短く、死に節は小さい。 | 板やボードの流れ節は少なく、小さいので簡単に削れる。 |
木目が真っ直ぐである。 | やすりやかんなをかけたり、裁断や塗装をしても木目が浮き上がらない。 |
樹脂痕が少なく、長さが40mmを超えるものはほとんどない。 | 接着や表面加工がしやすい。 |
心材の比率が高い。スプルースの木材は水が浸み込みにくい。 | 木材に水が浸み込むのに時間がかかるので、外壁としての耐久性が高い。正しく挽くとゆがみにくい。 |
マツ
木材の生物学的特性 | メリット |
幹に節が少ない。 | 節の少ない天板や側面版を作ることが可能。 |
幹の死に節の部分にも生き節がある。 | 幹の中央部分の木材の内側は生き節が多い。 |
幹の芯に対して枝が伸びる方向が直角である。枝の木材の密度が低い。 | 木材のプレーナー加工が容易である。 |
木材全体に均一に樹脂がある。 | プレーナー加工により木材の表面に薄く樹脂が広がり滑らかな手触りになる。樹脂が蒸し暑い気候から木材を保護する。 |
幹の根元部分の密度は先端部分に比べると、1000km/㎥ほど高い。同様に根元部分の木材の表面の密度は心材よりも高い。 | 幹の根元部分で作ったボードや側面版は丈夫である。 |
心材にはピノシルビンが含まれており、水分を通さない。 | 心材は腐敗に強い性質を持ち、防虫効果も高い。 |
辺材は多孔性で水が浸み込みやすい。 | 辺材は含浸が容易なので、屋外での使用に適している。 |